【中小企業診断士】診断士試験の学習はこうやって進めた③(学習時間と学習法)

【中小企業診断士】診断士試験の学習はこうやって進めた③(学習時間と学習法)

今回の記事では、中小企業診断士試験の学習時間と学習法について書いていきます。

学習時間は一般的には1000時間程度と言われていますが、一発合格道場の体験記などを読んでみても本当に千差万別です。「資格試験への慣れ(勉強方法)」と、「診断士としての基本知識の有無」、そして「集中力」「時間の使い方などのセンス」が要因として関係してくると思います。私の場合は以下のようなものでした。

学習時間

1次学習時間

約1300時間(2016年)

1次学習のときは「人より5時間多く学習して差別化する」ということを意識していました。週あたり20~30時間程度のイメージです。とにかく膨大な量の知識を7科目詰め込むわけで、時間がモノをいう側面(=経験曲線効果)が多々あったと思います。土曜日の通学での講義時間が計5時間だったので、その他の自習時間の過ごし方が講義の学習効果に大きく影響します。

1次を100~200時間程度で突破しているような人は、相当なセンスの塊か、プロコンサルや他資格経験者属性として散見されます。が、あまり比較してもしょうがありません。一般人は一般人らしく戦えるやり方で戦うべきです。

2次学習時間

約600時間(2016年:約100時間、2017年:約500時間)

2次学習では1次と異なり、膨大な知識は必要とされません。むしろ「設問の条件を的確に読み取り、聞かれていることに対して素直に分かりやすく答える」ことが重視されます。このため、量そのものよりも「80分間での集中力の維持」や「時間の使い方」の磨き上げを意識していました。

2回目の挑戦となった2017年は7月までは週あたり5~10時間程度と控えめに。8月以降の直前期のみ、週あたり15~30時間程度のラストスパートをかけていました。

学習法

試験の性質は1次と2次とで異なります。このため、どのように学習したのかも1次と2次とでは大きく異なりました。実際に開示請求した試験結果も含めて記します。

1次学習法

1次はTACの通学でしたので、以下はその前提での学習法です。

Webフォローを使って予習し、講義後に必ず講師に質問する

復習ではなく「予習」です。予習講義前にWebフォローを受け、講義では「わからないところがわかった状態で、当日のテーマを設定して臨む」ことを意識。必ず1講義の終了後に講師に質問・相談をして不明点を潰していました。コメントをもらえることで、モチベーションを高める効果もありました。

過去問をインプットツールと位置付け、テーマ毎・難易度毎に横串で解く

当初は年度毎に解いていましたが、講師の指導もあり過去問をインプットツールの一つと位置付けました。講義前に該当テーマ箇所のA・B難度だけでも過去問を解き、解説のポイントをテキストに写してから臨むようにします。そして、講義後にC・D難度の問題も解きます。E難度は得点期待値が低いので、問題と解説を読む程度に留めました。

結果として各科目5年分×3周程度は解きましたが、問題そのものを覚えるのではなく「どこで引っ掛けようとしているのか」「頻出論点は何なのか」を肌で掴むことを意識しました。問われ方が変わったときに対応できればよいのです。なお、苦手意識の高かった「財務会計」「経営法務」および2次との連動性が高い「企業経営理論」「運営管理」は過去10年分まで手を広げました。

暗記カードを作成し、スキマ時間で徹底反復する

講義のキーポイント、過去問や答練の要注意ポイントを暗記カードにまとめ、それを通勤時やトイレ、就寝前のスキマ時間に徹底反復していました。記憶定着が薄いところは付箋をはり、逆に確実に定着したと思えるところはカードから外します。口に出したり、脳裏に浮かべてからカードを見たりすることで、暗記そのものを目的化させないよう注意していました。

試験結果

平成28年度(2016年)1次試験:7科目計504点(経済:76 財務会計:92 経営:79 運営管理:69 法務:60 情報:64 中小:64)

財務会計については神風が吹きました。法務は最後まで苦しんだ科目ですが、ぎりぎりまで粘ったこともあり科目合格ラインまで乗せることができました。

2次学習法

2次は1年目はTAC、2年目は独学→MMC通信→MMC通学でした。1年目の2次はまともな学習法を確立できなかったため、以下は2年目の勉強法に関しての記載です。

事例Ⅰ~Ⅳそれぞれの特徴を理解する

初見では事例毎の特徴を理解することは難しいかもしれませんが、4つの事例は作問者も異なれば、どのような方向性の回答を期待しているかも違います。

事例Ⅰ:「組織・人事」がテーマ。事業展開・事業構造、組織構造、人的資源管理の施策が主に問われる。

事例Ⅱ:「マーケティング・流通」がテーマ。ターゲット+4P(特に品揃え・販促)+ブランディングの施策が主に問われる。

事例Ⅲ:「生産・技術」がテーマ。QCD(特にコストと納期)を向上させるための、営業を含めたプロセス・組織の全体最適化施策が主に問われる。

事例Ⅳ:「財務・会計」がテーマ。経営環境分析→管理会計(CVPやCF計算書)→ファイナンス(意思決定会計や企業価値計算)の流れの理解が主に問われる。

設問文の分析を行い、対応する切り口・キーワードをまとめる

各事例の具体的な学習にあたっては、①設問文の写経(与件文ではなく設問文をExcel等に写す)、②題意の抽出(何を聞かれているのか、制約条件は何なのか、の書き出し)、③自身の作成した回答と、予備校やふぞろいの回答との違いの分析、を行い、自身の回答に足りなかった切り口やキーワードをまとめるようにしました。意識したのは「自分の考え方のクセを知り、多面的に物事を見られるようにする」ことでした。

なお、事例Ⅳに関しては特に管理会計とファイナンス領域に苦手意識があったため、毎日1時間程度は基本問題をひたすら繰り回していました。

ファイナルペーパーを作成し、回答のプロセス(解く順番、時間の使い方)を固める

直前期の一ヶ月に注力していたのは、試験当日に見るためのファイナルペーパーの作成です。本試験では、80分という限られた時間の中でイチから冷静に現状を把握するのは至難の業です。健康診断のときには事前にヒアリングシートがあるように、各事例の特徴をまとめ、こういう記載や設問があったらどんな切り口でどう書く、という答え方/キーワードマトリクスを作成していました。

一ヶ月と時間をとったのは、何度も改訂を繰り返すことで不要な項目を削ぎ落とし、かつ作成過程の中で刷り込み効果を高めるためでした。そして最後の最後、このファイナルペーパーがあることによりメンタル面でも落ち着いて(これだけやれば良いのだとある意味割り切って)、本試験に臨むことができたと感じています。

試験結果

平成28年度(2016年)2次試験:総合B-237点(事例Ⅰ:A-60 事例Ⅱ:A-60 事例Ⅲ:A-60 事例Ⅳ:B-57)

平成29年度(2017年)2次試験:合格(開示請求中)

 

ここまで、診断士を目指した理由に始まり、私自身の経験をもとに診断士試験の学習について複数回に渡って書いてきました。

診断士を目指した理由

【中小企業診断士】診断士試験の学習はこうやって進めた➀(学習開始時のバックグラウンド)

【中小企業診断士】診断士試験の学習はこうやって進めた➁(学習スタイルとそのメリット・デメリット)

いろいろ書いておきながらなんですが、学習の進め方は本当にその人次第です。私のやり方が合う方もいれば、受け付けない方もいるでしょう。進め方は違うからこそ、診断士を目指す理由を明確にしておくことが非常に大切だと感じます。何のために診断士という資格を取得したいのか、それによって何を得たいのか、何を諦めるのか。これがあるとないとで、その過程に起こる物事による心の揺らぎをコントロールしやすくなる、ということは自信を持って言えます。

それでは、よい一日を。

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